本日も決変なり~大臣許可業者と決算変更届~
皆さま、今日も一日お疲れ様です。
横浜の行政書士、小林優奈です。
夏の甲子園が終わってしまいましたね。
夜のニュースで大阪桐蔭の根尾君を見るのが楽しみだったのに。。
スポーツは観るよりやる派の私がおとなしく見ていられるのは、
甲子園と箱根駅伝だけなので、スポーツ観戦はお正月までお休みです。
さて、甲子園の熱さの余韻が残る今日ですが、
大臣許可業者さんの「決変」を提出に行ってきました。
「決変」とは建設業許可業者に義務付けられている決算変更届(決算報告)のことです。
(こちらの記事もご参照ください。)
大臣許可業者の決変はどこに提出するのか?
神奈川県知事許可の場合は県の建設業課(かながわ県民センター)に提出しますが、
大臣許可の場合は主たる営業所を管轄する都県庁が提出先になります。
都県庁が受け付けて、審査担当の関東地方整備局に書類が送られる流れになっています。
今日提出したのは主たる営業所が神奈川県の業者さんなので、
かながわ県民センターに行ってきました。
書類が完成したのが16:50くらいでしたが、
閉庁時間には間に合いました。
弊所は県民センターまで徒歩5分なので、
書類が整ったらすぐに行けるのがいいところ。
大臣許可業者と県知事許可業者だと提出する書類は違うのか?
提出する書類は下記のとおり、ほとんど違いはありません。
①変更届出書(表紙)
②工事経歴書
③直前3年の工事施工金額
④財務諸表
⑤事業報告書(有限会社は不要)
⑥納税証明書(法人は法人税、個人は申告所得税)
変更があった場合のみ、
⑦使用人数
⑧建設業法施行令第3条に規定する使用人の一覧表
⑨定款の写し
⑩健康保険等の加入状況
ざっと見て、お気づきになった方。
鋭いですね。
そうです。
大臣許可業者と県知事許可業者では、
⑥納税証明書
で証明する税目が違うのです。
県知事許可業者は事業税ですが、
大臣許可業者で法人の場合は法人税、
個人の場合は所得税なのです。
何の納税証明書をどこで取得するのか?
この納税証明書は少し厄介です。
証明書の種類も違いますし、税目によって取得する場所が違います。
混乱するのでまとめますね。
証明する税目 | 証明書の種類 | 証明書の取得場所 | |
大臣許可業者(法人) | 法人税 | その1 | 住所地(納税地)を所轄する税務署 |
大臣許可業者(個人) | 申告所得税 | その1 | 住所地(納税地)を所轄する税務署 |
県知事許可業者(法人) | 法人事業税 | - | 県税事務所 |
県知事許可業者(個人) | 個人事業税 | - | 県税事務所 |
納税証明書を取得するときに気をつけることは?
大臣許可業者が気をつけるべきは、
まず、証明書の種類。
税務署が発行する納税証明書は「その1」から「その4」まであります。
その種類によって証明される内容が下記のように変わってきます。
証明書の種類 | 証明内容 |
納税証明書(その1) | 納付すべき税額、納付した税額及び未納税額等の証明 |
納税証明書(その2) | 所得金額の証明(個人は申告所得税又は申告所得税及復興特別所得税に係る所得金額、法人は法人税に係る所得金額です。) |
納税証明書(その3) | 未納の税額がないことの証明(税目を指定した「その3の2」(申告所得税及復興特別所得税と消費税及地方消費税)や「その3の3」(法人税と消費税及地方消費税)の証明もあります。) |
納税証明書(その4) | 証明を受けようとする期間に、滞納処分を受けたことがないことの証明 |
※国税庁HPより抜粋
大臣許可業者の決算変更届で必要となるのは、
「その1」です。
お間違いないようお願いします!
次に、気をつけなければいけないのが、
証明書の取得場所。
どこの税務署でも発行してくれるわけではありません。
住所地(納税地)を所轄する税務署でなければ発行してくれません。
しかもこの所轄する税務署というのがクセモノで、
同じ街でも1丁目~3丁目は○○税務署、
4丁目~7丁目は▲▲税務署というように管轄が分かれていることがあるので、
行く前に管轄の税務署がどこなのか必ず確認してください。
ちなみに、
事業税の納税証明書はどこの県税事務所でも取得可能です。
※神奈川県の場合。
納税地が遠方のときはどうしたらいいの?
納税地が遠方でもご安心ください。
郵送で取得することが可能です。
詳しい方法をここに書くと長くなってしまうので、
リンクで失礼します。
納税証明書の交付請求手続き(←クリックすると国税庁HPに移動します)
まとめ
建設業の大臣許可業者の決算変更届について、
ご理解いただけましたでしょうか?
ポイントは5つです。
・提出場所は「主たる営業所を管轄する都県庁」
・納税証明書の種類は「その1」
・納税証明書の税目は「法人は法人税、個人は申告所得税」
・納税証明書の取得場所は「住所地(納税地)を所轄する税務署」
・納税地が遠ければ「郵送請求もできる」
他は知事許可とほぼ変わりませんのでご安心ください。
とはいえ、1年に1回のことなので、
来年まで覚えていられないよ~という方は、
行政書士事務所STARTにおまかせください。
提出期限の管理はもちろんのこと、
納税証明書もお客様に代わって取得いたします。
※決算変更届においては証明書の代理取得費用は頂きません!
大臣許可の決算変更届でお悩みの方は、
ぜひご相談ください。