建設業法が変わります!

こんにちは。

部屋干しが続くとブルーになる、

横浜の行政書士、小林優奈です。

昨日は関東地方整備局主催の説明会に参加してきました。

テーマは「新・担い手3法」です。

新・担い手3法とは下記の3つの法律のことです。

  • 建設業法
  • 入契法(公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律)
  • 品確法(公共工事の品質確保の促進に関する法律)

ここでは主に建設業許可に影響がある『建設業法』の改正について書こうと思います。

施行時期

改正建設業法は令和元年6月12日に公布され、1年6ヶ月以内で政令で定める日から施行することになっているので、遅くとも来年、令和2年の12月までには施行されます。(技術検定関係等の一部の規定については令和3年4月予定とのこと。)

改正ポイント

細かいことはこれから省令で決まるので、下記はあくまで予定の内容です。現時点で想定されている情報をざっくりまとめました。

①経営業務の管理責任者の基準緩和、社保加入が許可要件に

現状

建設業の経営に関する経験を5年以上有している者

同一工種:役員等5年、執行役員等5年、経営業務補佐経験6年

他工種:役員等6年

改正後

従来の経営業務の管理責任者の基準に加え、

1.建設業の経営に関する経験又は管理職の経験を通算5年以上有している者<経験の拡大>

2.建設業以外の業種の経営に関する経験を5年以上有している者<対象業種の拡大>

でも認められる予定です。

ただ、1、2のパターンでやる場合は、役員を補助する人を配置することが条件になるようです。

また、適切な社会保険に加入していることが許可要件になるとのことなので、この部分に関しては厳格化ですね。

②事業承継がしやすくなる

現状

事業承継をすると新たに許可を取り直すことになるため、新しい許可がおりるまでの間に空白期間が生じています。

改正後

事業承継の規定が整備され、事前の認可を受けることで空白期間なしで許可を承継することが可能になります。

③監理技術者の専任が緩和される

現状

請負代金の額が3,500万円(建築一式は7,000万円)以上である場合は監理技術者は現場への専任が求められています。

改正後

監理技術者を補佐する者を専任で置けば、監理技術者は兼務が認められることになります。(当面は2現場とする予定だそうです。)

④主任技術者の配置義務の見直し

現状

一次下請だけでなく二次下請、三次下請においても主任技術者の配置が求められています。

改正後

一定の条件(※)を満たせば二次下請等では主任技術者を置かなくてもよくなります。

※一定の条件

  • 対象とする工事
  • 下請契約の請負代金の額
  • 書面による合意
  • 主任技術者の要件
  • 再下請の禁止

⑤許可申請等の都道府県経由事務の廃止

現状

大臣許可の許可申請や変更届出等は、主たる営業所を管轄する都道府県を経由して地方整備局へ提出することになっています。

改正後

直接地方整備局へ提出することになります。

ただ、都道府県が希望すればこれまで通りのやり方も認められるとのことなので、神奈川県が希望してくれることを願います。

このほかにも改正されていることはありますが、主に建設業許可に影響するのは上記のとおりです。

①、②の改正は結構影響が大きいのではないでしょうか?

これまで許可を取れなかった業者さんも可能性が出てくると思います。

詳細が決まるこれからの1年半は、最新情報をチェックしながら申請の準備を進めたいですね。

何かわかったらまたお知らせします!